抱擁のかけら

Posted: April 26th, 2010 | Author: 森井 ゴンザレス | Filed under: Uncategorized | Tags: , | No Comments »

抱擁のかけら

評価 : ★★★☆☆

あらすじ

盲目の脚本家のハリー・ケーンとレナ(ペネロペ・クルス)の話。脚本家ハリー・ケーンはかつてマテオ・フランコの名前で映画を撮っていたが、事故で明かりを失い脚本家となった。ある日彼のもとに映画監督を名乗る謎の男がやってくる。脚本を書いて欲しいと男が話したストーリーは、ハリー自身の過去のストーリーだった。

冒頭からエロい。ハリーは道路を渡るのを手伝ってくれた女の子を部屋に連れ込んでやっちゃう。主人公が盲目であることをテーマにした映画ではないことが強烈に印象づけられる。

ペネロペは『ボルベール <帰郷>』のときみたいな役柄だった。美人なんだけど自分の思うとおりに生きられない女性というか。ペネロペ・クルスの容姿は僕は決して好きじゃないんだけど、きれいな女の人ほど不幸になることはあるよな、と思った。

強烈に印象に残ったのが、ペネロペ・クルスを囲う変態社長(ホセ・ルイス・ゴメスという俳優らしい)。典型的なラテン人の容姿で、背がちっちゃくて、でもバリッとしたスーツを着てて、なんかもうコテコテなの。卑劣な手段を駆使してペネロペ・クルスを手放すまいとする。気持ち悪かったっす。


しあわせの隠れ場所

Posted: April 18th, 2010 | Author: 森井 ゴンザレス | Filed under: Theater | Tags: | No Comments »

しあわせの隠れ場所

評価 : ★★★★☆

あらすじ

家庭崩壊してる貧しい黒人の少年マイケル・オアーが、裕福な白人家庭に養子として迎え入れられ、アメフト選手として大成する話。マイケルが一時的に身を寄せていた自動車整備工場のおっさんが、自分の子どもをカトリックの名門校に入れるために、「マイケルをアメフト選手にしたら将来有望だぜ。だからうちの息子と一緒に入学させてくれよ」と高校のアメフト部のコーチに持ちかけるところから話が始まる。しかし白人だらけの高校にうまくなじめず、下宿先のおばさんにも疎まれマイケルは肩身の狭い思いをする。寒い冬の夜に半袖短パンで路頭に迷っているところに通りかかったリー・アン・テューイ(サンドラ・ブロック)が見かねて家に泊めてあげるところから話は進んでいく。実話がベースらしいです。

ベタな感動作品だけどとても良かったです。『きみに読む物語』とか『私の中のあなた』的な良さがあります。金持ちな白人が貧しい人を助けるっていう話だと偽善っぽさが出てくるんだけど、サンドラ・ブロックが肝っ玉母さんを好演してて、偽善っぽさがあまり漂ってないです。

ぐっと来るのがマイケルが遠慮するところ。サンドラ・ブロックは最初マイケルを家に泊めたときに警戒するんだけど、朝起きてみるとマイケルは礼儀正しくてきれいにふとんをたたんでひっそり屋敷を出ていこうとする。テューイ家で暮らすようになってからも、サンドラ・ブロックのことをミセス・テューイって呼んで「そういうよそよそしい呼び方はやめなさい」って注意されたり。お互いが手探りでじわじわと心の距離を詰めていくところが良かったです。

サンドラ・ブロックが金持ち奥さん達とのランチで、黒人や貧しい地区に住む人たちのことを馬鹿にする連中に向かって “Shame on you” って言うシーンはさすがにやり過ぎというか偽善なオーラが漂ってたけど、最初はマイケルのことを馬鹿にしてた高校のアメフト部のコーチも、試合で白人の審判がマイケルに不利な判定をしたときに「この人種差別野郎!」と食ってかかるところなど、周囲の白人たちの意識が変わっていく感じがさわやかでした。

裕福な白人が貧しいマイノリティーを助ける映画では、去年『路上のソリスト』を見たんだけど、あれは金持ち白人のオナニーストーリーという感じであまりさわやかさがなかった。しかしこの映画はマイケルも白人達も一緒に成長して家族になっていくという一体感があって、そこが良かったのではないかと思います。サンドラ・ブロックの行動力あふれる感じもプラスに作用。

蛇足になるけど、僕が陰ながらいいなぁと思ったのが、一家の大黒柱ショーン・テューイ。リー・アンに黙って、高校にマイケルの緊急連絡先をテューイ家にするなど頼りになるパパぶりが男前でした。やっぱ男は金だなーと見ながら思った。扉をたたく人という映画で、チュニジアからの移民のために大学教授が手をつくすのを見ても思ったけど、人生には金がないとどうにもならない局面がたしかにあって、そういうときにさらっと金を出せるのが男のかっこよさだなと思った。僕もあと15年後くらいにはそういう金を持ったかっこいいおっさんになっていたいです。


パイレーツ・ロック

Posted: April 18th, 2010 | Author: 森井 ゴンザレス | Filed under: Theater | Tags: , , | No Comments »

パイレーツ・ロック

評価 : ★★★☆☆

あらすじ

舞台は1960年代のイギリス。当時は政府によって音楽が規制され、ラジオでポップミュージックは一日45分しか流せなかった。これに対し海の上から一日中ロックを流す海賊ラジオ局が北海上に氾濫し人々を熱狂させていた。たばこと大麻が学校にばれて高校を退学になったカール(主人公)が母親の薦めで海賊ラジオ局にやってきて成長していく話。

なかなか痛快だった。特に良い味出してたのが海賊ラジオ局の船長クエンティン役のビル・ナイ。小泉純一郎をもっとかっこよくしたみたいな感じのおっさんで、バリッとしたスーツを着こなしアホなことを言う。あとザ・カウントというアメリカ人DJ役のフィリップ・シーモア・ホフマン。この人はデブのオタク役みたいなのが多いけど、この映画ではロックンロール魂あふれる体育会DJとして登場してた。とてもかっこいい。特にタイトな革のライダースジャケットを着てスタイニーボトルのビールを飲みながらDJやる姿とか。こういうデブならもてる。

一応高校を退学になった若者カール(童貞)が主人公で彼のビルドゥングスロマン的なストーリーなんだけど、主人公はあまり目立たない。クエンティンの姪っ子を紹介されて良い感じになってたのに船の他のメンバーに寝取られたり、狭い船の中でメンバーが女の子を奪い合ったりと結構えぐい。他のメンバーの嫁とセックスしたアメリカ帰りのイケメンDJギャヴィンが、「これもロックミュージックの暗部だ」とかいうセリフをシリアスな表情で吐くシーンがとても面白い。こんな感じでセックス関連の出来事がコミカルにさらっと流されるんだけど、自分が良い感じになってた女の子が他のメンバーとベッドインしてる現場を目撃したりしたら、普通はノイローゼになっちゃうよな。

音楽自体はとても良かった。僕はあんま1960年代のブリティッシュロックは詳しくないので、新鮮な気持ちで鑑賞することが出来た。ロックは家で聞いててもあまり良いって思うことがないんだけど、映画館とかライブハウスとかで多きな音で聞くとすごく良いなって感じるからとても不思議だ。